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お客様の声VOICE OF CUSTOMER

鹿児島県鹿屋市
平松畜産株式会社

久保田 明徳

掲載日:2023/08/24

作物・作業
約400ha

繁殖牛、肥育牛、牧草、デントコーン、TMRセンター

自然とともに育てる循環型農業

鹿児島県鹿屋市は大隅半島のほぼ中心部に位置しており、温暖な気候と豊かな自然を活かした農業・畜産が盛んな地域だ。この地域で「土から育てる和牛」をテーマに土づくりから餌の生産、繁殖・哺育、肥育、精肉販売・外食産業までを一貫して取り組み、現在約1万4千頭もの飼養頭数を誇る平松畜産株式会社の専務取締役久保田様にお話をお伺いした。

創業から現在までのお取り組みについて教えて下さい

最初は社長が40年前に牛10頭からスタートして、今が14,500頭くらいですね。MSKには農業機械の購入、修理、TMRセンターの設計・施行までお願いしています。

TMRセンターを自社で保有されてますが、餌づくりについて教えて下さい

自家牧草の良い点は、安く仕上がることだけど、悪いところは圃場によって牧草の成分がぶれることで、それを解消するのがTMRセンター。圃場別の自家牧草をブレンドして飼料の品質を一定に保っています。牧草は種類別で分かれていて、でんぷんが高い草、繊維が多い草、タンパク質が高い草、見た目は一緒だけど匂いや栄養が違います。
意外かも知れませんが、牛は犬より嗅覚が優れていて、まずい餌は食べません。
また、牧草やデントコーン以外にも使用済みの茶葉や使用済みの「キノコの培地」なども全国の業者から取り寄せ、飼料として再利用してます。飼料の成分や配合の割合などは企業秘密ですが、飼料は外部販売もして好評を得ていますよ。牛の健康管理に関しても、血液検査を定期的に実施してチェックしています。

TMRセンター

トラクター9台の他、ジャガー2台など多数機械をご購入頂き有難うございます。使い心地は如何でしょうか?

冬にも牧草を作っていてここ2~3年で機械の使用時間が増え、作業も多くなっています。しかし、作業や圃場が増えたからといって、人を増やすわけにいかないですし、ロータリーやプラウ等の作業機をいちいちつけかえると時間と手間発生します。だから、大型のトラクターが何台も必要です。ジャガーについては、平成28年に購入して、昨年中古で2台目を購入しました。前はケンパーで20日程かかっていたものが1週間かからないで済むようになりました。ゲリラ豪雨とかがあるので、どうしても短期的に仕上げなきゃいけないので、効率のいい機械を選ばなければならない中、MSKさんはほんといいものを持ってきてくれました。

九州で初導入の播種機(KUHN MAXIMA3RT8R)のご感想は?

播種機がKUHN MAXIMA3RT8R。それを2機、買いましたが、倍早く植え付けられていますよ。

KUHN MAXIMA3RT8R

あたり一面デントコーン畑ですが、クラース ジャガーのご感想は?

ジャガーを購入してから、牛の太りも方も乳量も全然違いますよ。
牛にでんぷんをあげると乳が出るんですが、そのでんぷんに貢献しているのが誰かっていうと「ジャガー」。牛って菌で消化するんですけど、ジャガーに実装しているコーンクラッカーでコーン一粒一粒に傷を入れることで、牛がでんぷんを分解しやすくなる。同業者で「デントコーンを与えているけど、なんで乳がでないのか?」っていう人がいるけど、それは機械が違うからですよ。
今は、デントコーンを繁殖用牛に加え、肥育牛にも食べさせてます。

弊社製品を選んで頂いている理由は?

MSKの営業マンは、単にモノを売るだけでなく、うちの経営を見た上で、会社の利益や運営にどう影響するか紙で提案してくれるんですよ。この前も、うちの全保有機械の年間稼働時間のデータがついた、買替提案を貰った。こういうやり方は、数字が見えるもんだから社長も機械導入を決断しやすい。「これ新型だから、どうぞ!」という売り方じゃない。更に、MSKのサービスマンも壊れたときは、迅速に直してくれし、たとえ来れなくてもエラーコードを伝えれば、対処法を教えてくれ、分からないことも何とか調べて使えるようにしてくれる。だから、機械は、メンテナンス込みで、全てMSKで統一している。褒めすぎかな?(笑)でもこれは真実。

「Beef Collection HIRAMATSU」HPから引用

昨日、経営されているレストラン「Beef collection HIRAMATSU」にもお邪魔しました。

レストランでは、肥育した経産牛(出産の使命を終えた母牛)をお出ししています。ここのデントコーンを食べて、赤身がしっかりしているので「タンパク質」を体が欲しているお年寄りや子供に特に人気なんですよね。「平松の肉じゃなきゃ嫌だ!」っていう子増えている。贅沢ですよね(笑)

牛の哺育方法が他とは違うとか?

一般的には子牛が生まれたら3日くらいで子牛と親牛を離して、人工哺乳になるんですが、うちは生後3ヶ月目まで子牛を親牛の下で育てる「親付け」をしています。管理が大変だし、今の人たちからすると、「なんでそんな古いやり方をしているんだ?」と思われるけど、この方が牛にとってもいいし、経営的にもミルク代がかからない、一日に増体する量も高い、というメリットがある。そもそも、母牛が授乳できるだけ栄養状態よくなければ「親付け」はできず、餌にちゃんと拘っていないとできない。ここでも、ジャガーで収穫したデントコーンが効いてるね(笑)。

いい餌を食べて毛艶のいい牛たち。

外国人の方も働いていらっしゃいますね?

外国人の方は、今20名程働いてますが、仕事を簡略化して、分かり易くするなどして、仕事がしやすい環境を作り、非常に長い期間に亘り働いてもらっています。日本人は、普段、日本語が複雑なことに気づいていません。例えば、「1日、2日、3日」は、「いちにち、ふつか、みっか」といいますが、どうして「いちにち、ににち、さんにち」と言わないのか?と怒られたり、牛の活動量を測定するセンサーは牛の「首」につけるのですが、指示が曖昧だったのか「足首」についていたこともあります(笑)こうした疑問や間違いも、丁寧に応対して、指示も簡潔にはっきりするよう心掛けてます。

今後の目標や展望について教えて下さい。

うちのコンセプトは「土から作る和牛」で、「循環型畜産」を目指し、実践しています。牛からでた堆肥をデントコーン畑で活用して、そのデントコーンを牛が食べる、といった具合です。今回、堆肥をきちんと土に戻すといった土づくりから、もう一度見直して、新しく堆肥場を建設中です。堆肥をうまく活用できると、結果として他肥料代のセーブで年間1~2000万円の差が出てくる。
今後は今の頭数を維持しながら、完成形を目指したい。何頭飼うかという「規模」ではなく「牧草から何キロ肉をつくるか」という効率性を重視したい。大量生産、大量消費じゃなくて、これからはロスをいかに少なくしていくかを考えていきたいです。

最後に、今後弊社に期待することはありますか?

うちの会社にMSK用の事務所をつくるので、常駐して欲しいな(笑)

平松畜産では1万4千頭もの牛を管理しながら自社で糞尿の堆肥化、土に還し、その土で飼料作物を育て、それを牛に与えるという循環型畜産がなされていた。それを実現するために広大な農地での飼料生産では大型機械を導入することで効率化や労働負担の軽減を図り、また、今後は土づくり、堆肥を見直すことでさらなるコスト削減も図るという。輸入飼料や肥料が高騰する厳しい情勢の中、こうした同社の取り組み事例は持続可能な農畜産業の目指すべきあり方といえた。

平松畜産株式会社

鹿児島県鹿屋市

作物・作業
約400ha

繁殖牛、肥育牛、牧草、デントコーン、TMRセンター

所有されている商品
マッセイファーガソン トラクター (MF5445-4C D4T3、MF7718EXDV、MF6616EXDV、MF6613ESD4、MF7722S EXDV、MF5465-4C、MF5445-4C D4、MF6465-4C D6、MF6460-4C T3)
クラース ジャガー(JAG850、JAG860T3)
クーン 播種機(MAXIMA3RT8R 他)
他多数

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